kaneQの中学受験算数講座

図で考えれば中学受験算数なんて怖くない!

6-1. 過不足算(差集め算)

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[Rev.0.00 2020/4/13]

 

こんにちは、kaneQです


「算数は図で考える」を身につけ、算数の成績を伸ばしましょう

 

参考:目次

 

今回から6章が始まります。6章では面積図を中心とした回答方法を学びます

 

今回のゴールは以下です
ゴール:面積図で差に注目した解法を理解する

 

本記事では、「過不足算(差集め算)」を紹介します

過不足算(差集め算)とは、数量を分配する際の差や過不足の量から全体の量等を求める問題です。過不足算と差集め算は別物なのですが、本記事では区別しません。同じと考えてもらってもよいです

 

 本記事では以下の8つの問題を紹介します

今回紹介する問題は、全て線分図でも解けるのですが面積図の勉強を進めたいので面積図に挑戦してみてください

 

【問1】(基本:あまりとちょうどの問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に10個ずつ配ると8個あまるが、1人に12個ずつ配るとちょうど分けられます。子供の人数とガムの数をもとめましょう。

 

【問2】(基本:あまりと不足がある問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に6個ずつ配ると12個あまるが、1人に8個ずつ配ると6個不足します。子供の人数とガムの数をもとめましょう。

 

【問3】(基本:どちらの配り方でもあまりがある問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に5個ずつ配ると55個あまるが、1人に9個ずつ配ると23個あまります。子供の人数とガムの数をもとめましょう。

 

【問4】(基本:どちらの配り方でも不足がある問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に10個ずつ配ると68個不足し、1人に5個ずつ配ると8個不足します。子供の人数とガムの数をもとめましょう。

 

【問5】(応用:考えるべき数が変わる問題))
1個100円のリンゴを何個か買う予定で、お金をちょうど持ってでかけましたが、1個80円だったので予定より2個多く買えて20円あまりました。持っていったお金は何円ですか?

 

【問6】(応用:配る数がちがう問題)
何人かの子どもにガムを配ります。3人に10個ずつ、4人に8個ずつ、残りの子どもには5個ずつ配ると10個あまります。全員に7個ずつ配ると3個不足します。子供の人数とガムの数をもとめましょう。

 

【問7】(応用:配る人数がちがう問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に15個ずつ配ると12個あまります。一方で2倍の人数に9個ずつ配ると6個不足します。子供の人数とガムの数をもとめましょう。子供の人数とガムの数をもとめましょう。

【問8】(応用:配る物が複数ある問題)
何人かの子どもにアメとガムを配ります。アメはガムの2倍あります。ガムを6個ずつ配ると2個余り、アメを13個ずつ配ると3個不足します。子供の人数とアメ、ガムの数をもとめましょう。


それでは問1からやっていきましょう。問1~問4は基本問題です

基本問題を解くときのポイントは以下でしたね
1.問題文を、先頭から順に、そのまま図に書く
2.図に書く事で見えてくる事を図に書き足していく
3.いつのまにか問題が解けている

面積図でも上記手順で解き進める事ができます

問5~問8は応用問題です。応用問題は少し難易度が高めです。理解できない場合は、まずは基本問題のみをしっかり理解するようにしましょう。応用問題は6年生になってからでも十分です

 

本記事は面積図を使った解法を中心に説明しますが、表を使った解法も紹介しておきます。面積図は過不足に注目した解き方、表を使った解法は差に注目した解き方と言えます。問題によって向き不向きがあります。ちょっと大変ですが、両方の解法を使いこなせるようにしておくと応用力が付きますので頑張って下さい

 

また、先ほどお話ししましたが、今回取り上げる問題は線分図でも解けます。問1だけ、線分図を使った解法も紹介しておきます

 

【問1】(基本:あまりとちょうどの問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に10個ずつ配ると8個あまるが、1人に12個ずつ配るとちょうど分けられます。子供の人数とガムの数をもとめましょう。


(解1:面積図を使った解き方)
1人に配るガムの個数によってあまりがでたりでなかったりする問題です。このあまりに注目して面積図で解いてみたいと思います

まず「1人に10個ずつ配ると8個あまる」を面積図に書きましょう。子供が何人いるかわからないので☐人いるとします

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次に「1人に12個ずつ配るとちょうど分けられます」を図に書き足してみます

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最後に12個と10個の差は2個なので差の2個を図に書き足してみましょう

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赤枠で囲った部分に注目すると、2個×☐人=8個となりますので☐=4人と求まります。また、☐=4人なのでガムの数は4人×12個で48個になります

 

(解2:差に注目した解き方)
差に注目した図(表)を作成して解く方法もありますので紹介しておきます


子供が何人いるかわからないので☐人いるとします。その☐人にガムを10個ずつ配る事を「10・・・・・・・・・・・10」と書いてみます。ガムを10個ずつ配ると8個あまるので右側に「8個あまる」とメモしておきます
同様にガムを12個ずつ配る事を「12・・・・・・・・・・・12」と書いてみます。「ガムを12個ずつ配るとちょうど分けられます」はの「ちょうど分けられます」は右側に「0個あまる」とメモしておきます
次に、1人に配るガムの個数の差を「2・・・・・・・・・・・2」と書いてみます

また、☐人に配るガムの個数の差は先ほどメモした「8個あまる」「0個不足」をあわせた「8個」となるので「8」をメモしておきます

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ここで差の部分に注目します。1人に配るガムの個数の差が2で、この差を☐人分集めると全体で8個の差になるので、2個×☐人=8個となり☐=4人と求まります
また、ガムは4人に12個ずつ配るとちょうど配れるので、ガムの個数は4×12=48個と求まります

 

(解3:線分図を使用した解き方)

 線分図で解く場合、子供の数を①として考えます。子供の数を①とすると、「1人に10個ずつ配る」は⑩とあらわせるので「8個あまる」とあわせて書くと以下のようになります

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次に、「1人に12個ずつ配るとちょうど分けられます」を書き足します

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ここから何か分かるでしょうか?

⑫と⑩の差は②です。差の②を図に書き足してみましょう

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②=8となります。よって①=4となります。①は子供の数でしたね。よって子供は4人であることが分かりました。子供の数を①とした場合のガムの数が⑫なので、ガムの数は12×4=48個となります

 

【問2】(基本:あまりと不足がある問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に6個ずつ配ると12個あまるが、1人に8個ずつ配ると6個不足します。子供の人数とガムの数をもとめましょう。
この問題も面積図を使った解き方と差に注目した解き方を考えてみます


(解1:面積図を使った解き方)

まず「1人に6個ずつ配ると12個あまる」を面積図に書きましょう。子供が何人いるかわからないので☐人いるとします

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次に「1人に8個ずつ配ると6個不足します」を図に書き足してみます

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最後に8個と6個の差は2個なので差の2個を図に書き足してみましょう

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赤枠で囲った部分に注目すると、2個×☐人=18個となりますので☐=9人と求まりますね。また、☐=9人なのでガムの数は9人×6個+12個で66個になります

 

(解2:差に注目した解き方)
差に注目した解き方は図(表)のみ紹介しておきます。詳細は省略します

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【問3】(基本:どちらの配り方でもあまりがある問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に5個ずつ配ると55個あまるが、1人に9個ずつ配ると23個あまります。子供の人数とガムの数をもとめましょう。


(解1:面積図を使った解き方)

まず「1人に5個ずつ配ると55個あまる」を面積図に書きましょう。子供が何人いるかわからないので☐人いるとします

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次に「1人に9個ずつ配ると23個不足します」を図に書き足してみます

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最後に9個と5個の差は4個なので差の4個を図に書き足してみましょう

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赤枠で囲った部分に注目すると、4個×☐人=32個となりますので☐=8人と求まりますね。また、☐=8人なのでガムの数は8人×5個+55個で95個になります

 

(解2:差に注目した解き方)
差に注目した解き方は図(表)のみ紹介しておきます。詳細は省略します

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【問4】(基本:どちらの配り方でも不足がある問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に10個ずつ配ると68個不足し、1人に5個ずつ配ると8個不足します。子供の人数とガムの数をもとめましょう。


(解1:面積図を使った解き方)


まず「1人に10個ずつ配ると68個不足」を面積図に書きましょう。子供が何人いるかわからないので☐人いるとします

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次に「1人に5個ずつ配ると8個不足」を図に書き足してみます

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最後に10個と5個の差は5個なので差の5個を図に書き足してみましょう

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赤枠で囲った部分に注目すると、5個×☐人=60個となりますので☐=12人と求まりますね。また、☐=12人なのでガムの数は12人×5個-8個で52個になります

 

(解2:差に注目した解き方)
差に注目した解き方は図(表)のみ紹介しておきます。詳細は省略します

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本記事では問5以降は応用問題の扱いにしています。線分図の時に説明しましたが、応用問題では、問題文に直接書かれていない事を図に反映させる必要がありました。面積図でも同様に工夫が必要になります

 

【問5】(応用:考えるべき数が変わる問題)
1個100円のリンゴを何個か買う予定で、お金をちょうど持ってでかけましたが、1個80円だったので予定より2個多く買えて20円あまりました。持っていったお金は何円ですか?

 

問5ではどのような工夫をすれば良いでしょうか?

ヒントは「そろえる」です

問5はリンゴを買う数の予定と実際が変わっていますね。このあたりをそろえるにはどうすれば良いでしょうか。。。


(解1:面積図を使った解き方)
まずは問題文に書かれている事を図に書いてみます。「1個100円のリンゴを何個か買う予定で、お金をちょうど持ってでかけました」を面積図に書きましょう。買う予定のリンゴの数はわからないので☐個とします

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次に「1個80円だったので予定より2個多く買えて20円あまりました」を図に書き足してみます。ここでよく考えてください。買うリンゴの数を「2個多く」と考えると図を書くのが難しくなってしまいます。このようなときは無理に「2個多く」を図で表現しなくても構いません

どうするかというと、「2個多くかった」を予定とあわせて「☐個買った」にそろえて考えるのです。「2個多くかった」を「☐個買った」にそろえると、2個多く買った分はあまりの金額と考える事ができます。問5の場合、リンゴは1個80円なので、リンゴを2個買うと160円ですね。問題文に記載されている「20円あまりました」にこの160円を加えることで、リンゴを☐個買ったと考えた場合のあまりの金額の金額は180円となります

「1個80円だったので予定より2個多く買えて20円あまりました」を「1個80円でリンゴを何個か買うと180円あまりました」に置き換えて面積図につけ足してみます

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あとは、いつも通りです。最後に100円と80円の差は20円なので差の20円を図に書き足してみましょう

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赤枠で囲った部分に注目すると、20円×☐個=180円となりますので☐=9個と求まりますね。また、☐=9個なので持って行った金額は9個×100円で900円になります

 

(解2:考えるべき数が変わる問題)
解1で、「「2個多く」を図で表現しなくても構いません」としましたが、「2個多く」を考えた場合はどのような解き方になるでしょうか?みてみましょう


まずは問題文に書かれている事を図に書いてみます。「1個100円のリンゴを何個か買う予定で、お金をちょうど持ってでかけました」を面積図に書きましょう

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次に「1個80円だったので予定より2個多く買えてて20円あまりました」を図に書き足してみます。今、横幅をリンゴの個数としているので、「2個多く」の2個分は横に伸ばして図を書きましょう。そして、「20円あまりました」もそのままつけ足してみます

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この図で「持っていったお金」はどの部分になるでしょうか?

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「持っていったお金」は赤枠の部分となります。また、別の見方をすると青枠の部分とも言えます

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ここで緑枠の部分は、「80円のリンゴを☐個かった場合の余分なお金」となります。★1に注目すると★1の面積は80円×2個+20円なので180円になります。★2の面積も同じなので★2も180円ですね
そして、★2に注目すると。。。
20円×☐個=180円
なので、☐=9個という事が分かります。よって、持って行った金額は
9個×100円=900円
と求まります

 

(解3:差に注目した解き方)
差に注目した図(表)を作成して解く方法もありますので紹介しておきます
「1個100円のリンゴを何個か買う予定で、お金をちょうど持ってでかけました」について買う予定のリンゴの個数を☐とします。1個100円なので

「100・・・・・・・・・100」

と書きましょう。この場合あまりは無いので「0円あまる」と考える事ができます
次に「1個80円だったので」について☐個買ったとすると

「80・・・・・・・・・・80」

と書く事ができます。しかし、「1個80円」でリンゴを買う場合、「2個多く買えて20円あまリました」なのでこれをあまりと考えると、あまりは
80円×2個+20円=180円
となります

次に、1個100円だった場合と1個80円だった場合の差

「20・・・・・・・・・・20」

を書いてみます。また、リンゴを100円で☐個買った場合のあまりと、リンゴを80円で☐個かった場合のあまりの差を右側につけ足してみます。この場合は「180円」ですね

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ここで差の部分に注目します。リンゴを1個買った場合の差が20円で、この差を☐個分集めると全体で180円の差になるので、20円×☐個=180円となり☐=9個と求まります。また、持って行った金額は100円のリンゴを9個買う予定だったので
100円×9個=900円
と求まります

 

【問6】(応用:配る数がちがう問題)
何人かの子どもにガムを配ります。3人に10個ずつ、4人に8個ずつ、残りの子どもには5個ずつ配ると10個あまります。全員に7個ずつ配ると3個不足します。子供の人数とガムの数をもとめましょう。

 

この問題、わかるでしょうか。「何人かの子どもにガムを配る」というのは問1~問4と同じですが、子供によって配る個数が違います。一見難しく感じるかもしれませんが、ある工夫をすると簡単に解けるのです。ヒントは「そろえる」です

何をそろえるか自分で考えてから以下の説明を読んでください

 

(解1:面積図を使った解き方)
まず、「3人に10個ずつ、4人に8個ずつ、残りの子どもには5個ずつ配ると10個あまり」を「全員に配る数をそろえたらどうなるのだろうか?」と考えてみます。そろえる数は10個、8個、5個で一番少ない5個にそろえてみるのがよさそうです。全員に配る数を5個ずつとそろえると問題文は以下のように置き換える事ができます
 「3人に10個ずつ」→「3人に5個ずつ配ると15個あまる」
 「4人に8個ずつ」→「4人に5個ずつ配ると12個あまる」
 「残りの子どもには5個ずつ配ると10個あまる」はそのまま
上記をまとめると
「3人に10個ずつ、4人に8個ずつ、残りの子どもには5個ずつ配ると10個あまります」

は以下のように置き換える事ができます。
「全員に5個ずつ配ると37個あまります」

これを図に書くと

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となります。次に、「全員に7個ずつ配ると3個不足します」を書き足してみます

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最後に7個と5個の差は2個なので差の2個を図に書き足してみましょう

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赤枠で囲った部分に注目すると、2個×☐人=40個となりますので☐=20人と求まりますね。また、☐=20人なのでガムの数は20人×5個+37個で137個になります

 

(解2:差に注目した解き方)
差に注目した図(表)を作成して解く場合も同じように考えます
「3人に10個ずつ、4人に8個ずつ、残りの子どもには5個ずつ配ると10個あまります」「全員に7個ずつ配ると3個不足します」をそのまま書くとこうなります

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ここで上の列に関して「全員に配る数を5個ずつにそろたら何個あまるのだろうか?」と考えてみます。
 「3人に10個ずつ」→「3人に5個ずつ配ると15個あまる」
 「4人に8個ずつ」→「4人に5個ずつ配ると12個あまる」
 「残りの子どもには5個ずつ配ると10個あまる」はそのまま
上記をまとめると
「3人に10個ずつ、4人に8個ずつ、残りの子どもには5個ずつ配ると10個あまります」

は以下のように置き換える事ができます
「全員に5個ずつ配ると37個あまります」

となります。これを図に書くとこのようになります

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1人に配るガムの個数の差は2で、☐人にガムを配ったときの過不足の差は40なので
2個×☐人=40個
となり、
☐=20人
となります。これを上の列に当てはめるとガムの数は
20人×5個+37個=137個と求まります

 

【問7】(応用:配る人数がちがう問題)
何人かの子どもにガムを配ります。1人に15個ずつ配ると12個あまります。一方で2倍の人数に9個ずつ配ると6個不足します。子供の人数とガムの数をもとめましょう。子供の人数とガムの数をもとめましょう。

 

「何人かの子どもにガムを配る」というのは問1~問4と同じですが、「一方で2倍の人数に9個ずつ配ると6個不足します」と配る人数を変えた場合の条件が書かれています。一見難しく感じるかもしれませんが、ある工夫をすると簡単に解けるのです。ヒントは「そろえる」です

何をそろえるか自分で考えてから以下の説明を読んでください

 

(解1:面積図を使った解き方)

まず「1人に15個ずつ配ると12個あまります」を図にしてみます

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次に、「一方で2倍の人数に9個ずつ配ると6個不足します」ですが、この条件は「配る人数をそろえた場合どうなるのだろうか?」と考えてみる事にします。つまり、「2倍の人数に9個ずつ配る」のではなく、「同じ人数に18個ずつ配る」と考えるのです。すると
 「2倍の人数に9個ずつ配ると6個不足」→「1人に18個ずつ配ると6個不足」
のように置き換える事ができます。これを図に書きたすと

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最後に18個と15個の差は3個なので差の3個を図に書き足してみましょう

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赤枠で囲った部分に注目すると、3個×☐人=18個となりますので☐=6人と求まりますね。また、☐=6人なのでガムの数は6人×18個-6個で102個になります

 

(解2:差に注目した解き方)
差に注目した図(表)を作成して解く場合も同じように考えます
「1人に15個ずつ配ると12個あまります」「一方で2倍の人数に9個ずつ配ると6個不足します」をそのまま書くとこうなります

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ここで下の列に関して「配る人数をそろえた場合どうなるのだろうか?」と考えてみます。
 「2倍の人数に9個ずつ配ると6個不足」→「1人に18個ずつ配ると6個不足」
のように置き換える事ができます。これを図に書きたすと

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1人に配るガムの個数の差は3で、☐人にガムを配ったときの過不足の差は18なので
3個×☐人=18個
となり、
☐=6人
となります。☐=6人なのでガムの数は6人×18個-6個で102個になります

 

【問8】(応用:配る物が複数ある問題)
何人かの子どもにアメとガムを配ります。アメはガムの2倍あります。ガムを6個ずつ配ると2個余り、アメを13個ず配ると3個不足します。子供の人数とアメ、ガムの数をもとめましょう。

 

この問題は、問1~問4と比べると子どもに配るのはアメだけではなく「アメとガムを配ります」となっています。しかも「アメはガムの2倍あります」という条件もあります。一見難しく感じるかもしれませんが、ある工夫をすると簡単に解けるのです。ヒントは「そろえる」です

 

この問題は自分で解いてみて下さい。答えだけ教えておきます

 子供の人数:7人

アメの数:44個

ガムの数:88個

 

 

 頑張って解いてみて下さい。「そろえる」を使えば簡単にとけますよ!


どうでしたでしょうか。まずは基本問題の問1~問4は確実に解けるようにしましょう。また、基本問題が確実にとけるようになったら、問5~問8のような応用問題に取り組んでみましょう

 

基本問題と解くときのポイントは以下でしたね
1.問題文を、先頭から順に、そのまま図に書く
2.図に書く事で見えてくる事を図に書き足していく
3.いつのまにか問題が解けている

こちらについては「2.事例紹介」でも説明しました。気になる人はもう一度見てみて下さい

 

また、応用問題を解く場合は問題文をそのまま図に書けないですが、「そろえる」の考え方をすると基本問題に置き換える事ができます

 

本サイトで何度か話してますが、「○○算だからこう解く」というような勉強はやめましょう。このような勉強方法をすると初めて見る問題に対応できなくなる危険性があります
今回も「この問題は過不足算だからこう解く」「この問題は差集め算だからこう解く」等と考えず、「問題文を、先頭から順に、そのまま図に書く」「図に書く事で見えてくる事を図に書き足していく」を基本として考えていきましょう

 

頑張っていきましょう!

 

参考:目次