kaneQの中学受験算数講座

図で考えれば中学受験算数なんて怖くない!

2. 事例紹介

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[Rev.0.02 2019/11/13]


こんにちは、kaneQです

 
「算数は図で考える」を身に着け、算数の成績を伸ばしましょう

 

参考:目次


今回は「算数は図で考える」の事例を紹介します。
図を正しく使いこなせるようになるだけで、たいていの問題は解く事ができます


紹介する内容は「ニュートン算」です。「ニュートン算」を線分図と面積図を用いて解いてみたいと思います。驚くほど簡単に解く事ができます
ただ、今回は事例紹介なので細かい説明は省略します。それゆえ、完全に理解できなくても大丈夫です。今後段階的に説明します

あと、念のためですが、「ニュートン算」という分類は意識しないでください。「ニュートン算はこう解く」なんて考えると算数を解く能力は絶対に向上しません。「線分図」「面積図」だけを意識すれば良いです。

とは言え、「線分図」「面積図」と言われてもピンと来ない人もいると思います。「線分図」「面積図」について、今後、説明していきます。とりあえず、「なんか、簡単に解けそうだな」と感じてもらえるだけでよいです
それでは、問題です

 まずは自力で考えて見てください

【問題】
太朗君は今いくらかのお金を持っています。毎月決まった額のおこづかいをもらいます。1か月に1000円ずつ使うと3か月でなくなってしまいます。しかし、1か月に800円ずつ使うと5か月でなくなるといいます。太朗君が今持っているお金はいくらでしょうか。

 

難しいと感じるでしょうか?
大丈夫です。線分図や面積図を使うと簡単に解けます。なれると瞬殺です

まず、線分図を使用して解いてみます

 

 【解1:線分図を使った解き方】

問題文をそのまま図にしてみます


「太朗君は今いくらかのお金を持っています」を線分図であらわすとこうなります

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次に「毎月決まった額のおこづかいをもらいます」「1か月に1000円ずつ使うと3か月でなくなってしまいます」をつけたしてみましょう

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次に、「1か月に800円ずつ使うと5か月でなくなるといいます」を図にします。先ほどの図に付けたしても良いですが今回は別の図にしてみます

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どうでしょうか、何か見えてきませんか?

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そうです。4000円と3000円の差の1000円がおこずかい2か月分である事がわかりますね

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なので、1か月のおこずかいは1000÷2で500円になります

分かった事を図に書きこんでみましょう

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1か月のおこずかいが500円なのでこうなります。もう解けましたね今持っているお金は3000-(500×3)=1500円となります


次に、面積図を使って解いてみます

 

【解2:面積図を使った解き方】

問題文をそのまま図にしてみます


「太朗君は今いくらかのお金を持っています」を面積図であらわすとこうなります

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次に「毎月決まった額のおこづかいをもらいます」「1か月に1000円ずつ使うと3か月でなくなってしまいます」をつけたしてみましょう

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次に、「1か月に800円ずつ使うと5か月でなくなるといいます」を図にします。先ほどの図に付けたしても良いですが今回は別の図にしてみます

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どうでしょうか、何か見えてきませんか?

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そうです。4000円と3000円の差の1000円がおこずかい2か月分である事がわかりますね

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なので、1か月のおこずかいは1000÷2で500円になります

分かった事を図に書きこんでみましょう

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今持っているお金は3000-(500×3)=1500円となります

 

【まとめ】

どうでしょう。現段階では完全に理解できなかった人もいるかもしれませんが、「なんか、簡単に解けそうだな」と感じてもらう事はできたでしょうか

 

ちなみに、線分図と面積図の説明文をよく見比べてみてください。何か気付く事はあるでしょうか?

そうです。まったく同じ説明になってます

今回、線分図も面積図も問題文をそのまま図にしただけです。表現方法は異ってますが、問題文をそのまま図にしているだけなので本質的には全く同じ意味を持つ図になっているのです。

どうです?算数って面白いと思いませんか?


「算数は図で考える」のポイントです。基本的に「算数は図で考える」は以下の手順で解く事になります

1.問題文を、先頭から順に、そのまま図に書く
2.図に書く事で見えてくる事を図に書き足していく
3.いつのまにか問題が解けている

 

・・・と簡単に書きましたがこのサイトを見てくれている人は「それができないから困っている!」という人が多いと思います
「1.問題文を、先頭から順に、そのまま図に書く」ができないのです。まずは「そのまま図に書く」が自然にできるようにいっしょに勉強していきましょう

 

「算数は図で考える」だけではないですが、勉強の上達のポイントです

・自力で考えてみること
・自力で解けた場合は解答と見比べる(自分の解法と比較する)
・解けなかった場合は、できるようになるまで繰り返し解く

これ、大事なので肝に銘じておいてください

あと、「繰り返し解く」は問題の解き方を丸暗記する事ではないですよ。「問題を解く過程を頭にしみこませる事」を目的にしてください。「そのまま図に書く」「見えてくる事を図に書き足していく」という点のみを意識して繰り返すのです

  

それでは頑張りましょう!

 

【おまけ】

面積図を使った別の解き方を載せておきます(混乱するようでしたら、無視してくれて大丈夫です)

詳細は別の記事で説明しますが、何をやっているかわかりますか?面積図の醍醐味の1つに「比を使う」があります。この解き方は比をつかった解き方になります

比を駆使して、図の「△の5」を500円と求め、そこから500円×3か月を求めています

ただ、今回紹介した問題は比を使うまでもありません。解2で十分です

こういう解き方もあるという事の参考として軽く紹介してみました

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