kaneQの中学受験算数講座

図で考えれば中学受験算数なんて怖くない!

3-3. 線分図 - 標準 -

f:id:kaneQ:20191119233310p:plain

[Rev.1.01 2020/1/9]


こんにちは、kaneQです

 

「算数は図で考える」を身に着け、算数の成績を伸ばしましょう

 

参考:目次

 

「線分図」の基本に引き続き、標準的な知識を身につけていきましょう
標準的な知識を身につける事で応用問題、発展問題、難問への足掛かりが整います

「標準」のゴールは以下です

 

ゴール:比を使った線分図を理解する

 

今回扱う問題は以下の2つです。まずは自分で考えてみて下さい

 

【問1】

今、たろう君とお父さんの年れいの和は50才です。お父さんの年れいはたろうくんの年れいの4倍です。今のたろう君とお父さんはそれぞれ何才でしょう。

 

【問2】

今、たろう君は10才でお父さんは40才です。お父さんの年れいがたろう君の年れいの3倍になるのは何年後でしょう。

 

最後まで解けなくても良いです。

書けるところまで図を書いてみて下さい

それでは問題1からやっていきましょう

 

【問1】

今、たろう君とお父さんの年れいの和は50才です。お父さんの年れいはたろうくんの年れいの4倍です。今のたろう君とお父さんはそれぞれ何才でしょう。

 

二人の年齢を比較すると分かりやすそうなので、2本の線分図にしてみます

1本の線分図で解いてみたい人は、ぜひ一本の線分図でやってみて下さい。この問題は一本の線分図でも充分にとけます

まず「たろう君とお父さんの年れいの和は50才です」を線であらわしてみましょう

f:id:kaneQ:20191120000116p:plain

ここまでは大丈夫と思います。ただそのまま書けば良いです。ただし、線の書きはじめはそろえましょう

次に「お父さんの年れいはたろうくんの年れいの4倍です」を書き足してみます

ここで注意。線分図(や面積図などの図)に割合や比を書くときは普通の数量と違うので、単なる数字ではなく、丸や三角などでくるんだ数字を書くと区別がつきやすくなります

f:id:kaneQ:20191120000149p:plain

上の図では「4倍」を表すために数字の4を丸でかこってみました。たろう君が①なのに対して、お父さんが④なので「お父さんの年れいはたろうくんの年れいの4倍です」を表すことができましたね!

さあ、気づくことがあるでしょうか?

そうです。たろう君の①とお父さんの④をあわせると⑤になり、あわせた⑤が50才です。つまり

 ⑤=50才

が成り立ちますね。なので、⑤を5でわると①になり

 ①=50÷5=10才

となります。よって、たろう君は10才です。そしてお父さんは④なので

 ④=10×4=40才

となります。たろう君とお父さんを足すと10+40=50才になります。また、お父さん(40才)はたろう君(10才)の4倍ですね。よって、問題の条件とあった事が確認できました。これで正解です!

 

【問2】

今、たろう君は10才でお父さんは40才です。お父さんの年れいがたろう君の年れいの3倍になるのは何年後でしょう。

二人の年齢を比較すると分かりやすそうなので、2本の線分図にしてみます

まず「たろう君は10才でお父さんは40才です」を線であらわしてみましょう

 

f:id:kaneQ:20191120213117p:plain

次に、「お父さんの年れいがたろう君の年れいの3倍になるのは何年後」を書き足してみます。何年後かを□であらわして□の分線を伸ばします

f:id:kaneQ:20191120213205p:plain

ここでは、たろう君とお父さん両方が同じ□伸びる事になります。差はそろえた方と逆側にあらわしていますが、□分伸ばすのはそろえた側にしましょう。こうする事で差が分かりやすいままになります

この図を見て何か分かってくる事はありませんか。まずは一人で考えてみて下さい

(まだ下の説明には進まないでください)

 

 

分かったでしょうか?

f:id:kaneQ:20191120213255p:plain

分かりやすいように青い線を書き足して長さをそろえてみます。長さをそろえた部分に太朗君とお父さんの年の差と比の差を書いてみます。

たろう君とお父さんの年の差は30才ですね。また、たろう君とお父さんの年の比の差は②になります

②=30才という事が分かりますね。だから①は30÷2で15才となります

たろう君の線の①の部分が15才なので、□は15-10で5。つまり5年後となります

 

問1も問2も比を使って解く問題です。線分図を書く事で比の大きさと実際の数量の関係がわかってきます。そして比の大きさと数量の関係を用いて答えを導いていく事になります

 

比を使う事で線分図の世界が広がります!

 

 それでは、楽しんでいきましょう!

 

参考:目次